
ラパス2日目の朝。
朝早くに仕事に行くカーラにラパスの街まで送ってもらい、私はレンタカー屋さんに向かった。
カボ・サン・ルーカスへの日帰り遠征!
なぜ、カボサンルーカスへ行きたいのか?
この旅の途中に、「ラパスに行くなら、カボサンルーカスも見たほうがいいよ!こんな綺麗な場所があるから!」って誰かにめっちゃ絶景の写真を見せてもらいながら、この場所のことを教えてもらったとこまでは思いかえせたんですが、、、それが誰だったのかその部分の記憶だけまったく戻ってこない。
ちなみに見せてもらった写真は、こんな景色。でももっとオレンジが強かった気もする。
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— Cabo Arch (@CaboArch) June 7, 2018
とにかく!その絶景が頭に焼き付いてしまい「絶対見るしかないやつやん!行こ」!と、ウルトラペーパードライバーの自分の尻に火がつきます。
ただ、わたしが唯一懸念してたことがあって、アメリカのドライブと違い、メキシコの運転はかなり雑で危なくて適当とゆうのを、メキシコシティでお姉ちゃんが運転する助手席に座っていたときに目の当たりにしたので、ちょっとここでの運転が恐怖でもあるわけです。
さらに私は、免許取得してから10年間1度もひとりで運転したことがないとゆう、ペーパードライバーの見本のような人間です。
このあいだセドナで運転したときは、本当に簡単な1本道をまっすぐ進むだけで道路も広いし、周りにあんまり車も走ってなかったから運転でけた。
でも、何事もやってみないとといつまでもできひんまんまや。
片道2時間、往復4時間。よしいける。
ゆっくり行っても昼過ぎには着くやろ、あの絶景のとこ見つけて夕陽みて、夜怖いからなるべく早くラパスに帰ってくる。よしいける。←単純っ!
「レンタカー1日かしてくださ〜い!(・∀・)」と、着々と手続きを済ませ、けっこう急な坂道に縦列駐車で止まってる車に乗り込み、もろもろの調整と安全確認。
いざ!ゆっ・・・・くり発信!で、アクセル踏む。
が、車が動かない。
え?なんでや?
タイヤは回ってるし、ブオーンってエンジンも鳴る。
う〜ん。これはもしかして、タイヤの調子が悪いのでは・・・?!←単純
車から降り、坂道をくだってレンタカー屋さんに「車が動かないよ!」と言いにいく。
一緒に車まで見に来てくれたお姉さん、一瞬で原因をつきとめる。
「サイドブレーキがかかったままよ」
・・・・・・・・・。
ペルドン。(訳:ごめんなさい)
そんな感じで、「ワタシイップンゴニシヌカモシレナイ。わたし、1分後に死ぬかもしれない。」と呪文のように唱えながら、めっちゃ慎重に運転をはじめました。
車で混雑したラパスの街を抜け、前に走っている車を尾行するように車線変更や曲がる角度を真似して走る。
そうして30分、どっきどきしながら運転に集中していると辺りがいっきに変わり、「ここで停まって写真撮りたい!」って思うような景色が何十回も出てくる。

あいにく、停まってばかりいると前に進めないので停車してカメラを構えたのは最初の1回だけ。本当はもっと素晴らしい山々と海の景色が続くんだけど、お見せできず悔しいっ。
メキシコの象徴でもある大きなサボテンの向こうに、海が見える。

ここまでくると、運転も落ちつき、いろんなことを考えはじめる。
私が異国のこんな場所でひとりで車を運転してる姿を、もし今お兄ちゃんが見たら、こんな顔してこうゆうやろなっとか。なんか1人で運転してると、大好きだったお兄ちゃんのことを考えている自分がいた。
綺麗な景色を楽しみ、好きな音楽をiPodから流しながらドライブを続けていたら、いつのまにかまた車がいっぱいのガヤガヤした街並みに変わった。
順調に、カボサンルーカスへの入り口、ロス・カボス地区に入った。
さぁ、ここからはまた慎重モードで運転しないとっ!
携帯のナビを、お目当の絶景ポイントがある最南端西側の「エル アルコ デ カボ サン ルーカス」に設定し、ゆっくり車を運転する。
学校から帰校している学生がたくさんいる狭いローカルな道を、ナビを確認しながら進めてゆく。
近くで急に、救急車かパトカーのサイレンみたいな音が聞こえ始めた。
その音はどんどん近くなり、白バイ2台が私の目の前に停まり、車を止めろと手で合図をしてくる。
さっぱり状況の掴めないわたしの元に、バイクから降りて徒歩でやってくるポリスマンのおっちゃんとおにいちゃん。
わたしは車の窓をあけて、「どうしたの?」とゆう顔で見上げる。
英語が話せないポリスマン2人が、わたしに言いたかったことはこうだった。
「ここは進入禁止道路だ。あそこに標識がたってるだろ。」

いや、わかるかぃ!なんやねんオルトて!
いや・・・でもよく見たらなんか「STOP」に見えてきた(泣)うん、絶対そうや。ストップや。オルトストップや・・・。
その後ポリスマンは、「身分証を見せろ」と言って、私の個人情報を調べ始め、「罰金を払いに俺について署まで来い」と言うてきた。
「え〜!!!いくら?署には行きたくない。それにわたし今そんなにお金持ってないよ(泣)」
「○○ペソだ。署にくるか、ここで払うか。」
「え〜今からカボサンルーカスに行くから署には行きたくないけど、どっちが安いの?」
もう一度言いますが、彼らは英語が話せません。私もスペイン語がまったく話せません。
やりとりは全てお互いにカタコトの単語を駆使しながらのジェスチャーとスマホの翻訳を使ってのやりとりです。
わたしが何回も「どっちが安いの?」と聞くけど、何言ってるのか全然理解してもらえず、、、翻訳機能を使うけどもそれも完璧な訳し方ではなくって、結局どっちが安いのかの答えは得られず。
頑張って喋るのは、おっちゃんばっかりで、もう1人の若いポリスマンなんて後ろで笑って立ってるだけやし(笑)
20分程こんなやりとりをしたけど、なんかもう私が喋るたびに、おっちゃんもだんだん言葉通じなさすぎるせいか笑いはじめて、
「おまえ日本人か?どこから来た?なんでここにいるんだ??なんで1人なんだ???よし、俺と一緒に遊びに行こう!笑」って、エスコートのポーズとかして冗談混じえて笑かしてくるし、罰金から話がどんどんそれていく。
普通におもろいおっちゃんに私も爆笑してもうて、なんか最後、わたしの携帯をパッととりあげ、なんか入力してる。
返された携帯に書かれていたスペイン語と日本語。
「問題がない。行く。許可された。」
みたいな、ほんまスクショとっとけば良かった・・・とめっちゃ後悔してるぐらい、おもしろい翻訳結果の画面を見て、
「ほんまに?!!?!!!?」と確認すると、「気を付けろよ!」と笑顔に若干のしょうがない感じの影を見せながら、頷いて見送ってくれた。
いや〜。きっと言葉が通じなさすぎて、めんどくさなったんやろなぁと思うけど、なんか逆にめっちゃいい出逢いやった。
しかも学んだし!
メキシコでの「ALTO」はストップ! ←え?あってるよな?(・∀・)
おっちゃん!見逃してくれただけじゃなく、色々経験させてくれてありがとう〜!
さぁ!ゴールのカボサンルーカスはもう目前っ!

どんな絶景が待ってるかなぁ(・∀・)
(つづく)